はじめに・基本的に足回りのセッティングは、車高・バネ・ダンパー・スタビを中心に行う。キャンバー・トーなどのアライメントについては、最終手段として変更する。
・セッティングを変更する時は、慣れない内は複数項目を一気に変更する事は避ける。
・セッティングは+と-の組み合せで成り立ち、ここに書いてある+の事だけをすれば、必ず+になるとは限らないので(組み合わせ方により殺してしまう場合がある)、何度も走り込む事が重要。
・練習する場合など、必ずこまめにリプレイで走りをチェックする。
・どの様な走りがしたいのか、具体的にイメージを持つ。本家D1などを参考に・・。
車高
・基本的に、下げすぎる事はストロークの観点から限界が低くなるので注意する事。
・MAXが-25の車両の場合は‐10前後で様子を見る。
・車高は前後の車高バランスを変える事によって、挙動を好きな方向性に持っていく事が容易にできる。例えば、振り出し時リアを一定の角度で勝手に止めたい場合などはリア下がりのセットで、逆に自分でその場に合った角度で止めたい場合などはフロント下がり(スピンしやすくなるので注意)
フロント下がり 例F-15 R-10 など
メリット・ハンドル入力に対して初期の挙動に素直に反応する。リアの流れ具合を制御しやすい。
デメリット・ある一定の角度を超えるとグリップ抜けを起こす傾向有り
リヤ下がり 例F-5 R-15 など
メリット・角度を付けたい方にとっては慣れると角度維持が容易に出来る。振り出し時など、急激な角度変化を起こさせやすい。
デメリット・速ドリ系にはやや不向き。トルクの細い車種の場合は、飛距離を延ばしにくいので、ドリフトが戻る場合がある。
バネレート
(バネレートに関しては、車種により大きく異なるので、全体的な傾向のみ)
・バネレートは車種により大きく異なるが、基本的に軽量な車種については前後差は小さく、逆にフロントヘビーな重量級の場合は前後差は大きく設定する。
・尚フロントについては、グリップ時と同じ様なレートから選択しセッティングに入る。
・フロントに対してリアを固く設定するとリアに荷重が載りにくい為、角度の浅い早いドリフトになるので、低馬力車や、速ドリ思考の方向きといえる。尚、富士の進入など高い速度での振り出しなどで、荷重がリアに掛かりにくいのでハイサイドを起こしやすい。
・逆にリアが極端に柔かいい場合、リア荷重は容易に載せられるが、ドリフトスピードと安定性、最大角度が低下する。
ダンパー
バネレートと同じく、車種により大きく異なるので全体的な傾向のみ
・基本的にダンパーはドリフト時においても大きな役割をするので慎重に調整する。
・ドリフト走行時はグリップ同様に荷重移動は重要となるので、組み合わせに注意。高いバネレートに対しダンパーも高くするような事は避ける。
・フロントはバネレート同様、グリップ時を基本としてセットする。
・勾配が大きいコースなどでは「伸び」の数値は低めに設定する。(巻き込みの症状の軽減のため)
・特にリアのダンパーの値は重要視する。
伸び側の数値(大)
・ドリフト状態を維持しやすくなる。アクセルコントロール時にアクセルOFFにする時間が少し長くても戻りにくくなるので大きく角度を付けたい場合や、飛距離を伸ばしたい時に有効。逆にクイックな振り返しが必要なコースなどではもたつきやすい。
縮側の数値
・リア荷重に持ち込む時間に関係する。クイックなコースや振り出しからアウトクリップまでの距離が長い場合などでは大きな数値にし、一気に角度を付けたい場合などは小さくすると良い。
スタビライザー
ドリフト走行でのスタビの働きは、フロントはハンドルのレスポンスUPなど、リアはトラクションと角度に影響してくる。仮にF1R3に設定した場合は、F5R3の時と比べてトラクション側のリアが強いので、IN側に入り込む。よって必ずFRセットで考える事
フロント 数値(小)
・レスポンスは悪いので、まったりした動きになる。
・キャンバーの影響が少ないので、流されやすくなる。
・角度を大きくつけた場合の操作性は安定しているが限界は少し数値(大)の場合より少し低い。・フロントのグリップ抜けのスピードはゆっくり抜ける。
フロント 数値(大)
・ハンドルレスポンスは向上するので少しクイックな動きになる。
・キャンバーの影響が大きいので、流されにくくなるが、コースのIN側に入り込みやすくなる。
・角度を大きく付けてた場合は、ややピーキーなハンドリングになるが、最大角度まですばやく持って行ける。
・限界角度は数値(小)の場合より少し多い。
リヤ 数値(小)
・ドリフト中のトラクション(前に進もうとする力)が弱い。
・角度を大きく付けた場合でも、安定して維持できる。
・筑波のヘアピン手前のS時など、縦のラインでの振り返しのある場合など、トラクションのかかりが悪いので、角度を付けても安定している。
・追走時、後追いの場合、相手の腹に入り込たい場合などは、トラクションのかかりが悪い為に入り切れない場合がある。逆に相手が遅い場合などは、わざと後ろで大振りして車速を合わせる事も出来る。
リヤ 数値(大)
・ドリフト中のトラクション(前に進もうとする力)が強い。
・ある程度の角度までは、違和感は少ないが、角度を大きく付けた場合は、前に進 む力が強いので減速(コースの内側へ入る)しやすい。
・低馬力車などは、ライントレースは難しくなるが比較的スピードをのせてドリフト出来る。
・振り出し時などリヤが流れにくくなる。(引っかかりぎみ)
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